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呂澂の中国大乗仏教批判は、インド仏教の法相唯識系を本位として、『大乗起信論』を起点とする如来蔵系仏教を批判したものである。呂澂は、インド仏教と中国仏教との間の非連続性を鋭く指摘したが、両者の間の連続性、つまり、中国の如来蔵思想がインドにおける関連思想の延長線にある、ということを十分に論じていない。呂澂の中国大乗仏教批判と日本の「批判仏教」との間に類似した問題意識や方法論がある。それらの理論的得失を考察するのは、現代の仏教研究方法論の探求に有益である。